2011/06

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sgfm501 WORKERS WAISTBAND

コバ。

平均7.5m(6.5mm〜9mm)の厚み。





重なる部分はかなりの厚みを持つ。







このレザーを切り出し







このようになる。





密度の詰まった革質。





次回ご期待ください。

 





sgfm501 WORKERS WAISTBAND 

革質と剣先




アイロンプレス等を行わず、皮の良さを最大限に生かした革。
ゆえに、若干の傷はある。
しかし、それを打ち消すほどの質感の良さ。







床面








剣先の革の質感はこのサンプルベルトでは一番いい雰囲気に仕上がっている。






ホールはもちろん着用者に合わせて一つ一つあけていく。

3ホールでも1ホールでもどちらでも可能。









そろそろ大詰め。

次回ご期待ください。



 


sgfm501 WORKERS WAISTBAND


留め側(床面)


SGFのベルトにて共通する仕様。

ソリッドライン仕様。


ベンズレザーをベンズレザーで挟み込む贅沢仕様。
レザー端を挟み込む。

同じ革でも箇所によって色の変化が違ってくる。
ぜひ使い込んで、ベンズと端レザーの違いを体感してほしい。








SGFの刻印が入る。









ご期待ください。

 



sgfm501  WORKERS WAISTBAND


留め側を側面からご紹介。





バックルの重厚感もあるが、革の厚みもそれに負けない。


特にバックルを締めて重なる部分は、笑いたくなるほどの厚み。









流線型が美しい。


次回ご期待管ください。


 


sgfm501 WORKERS WAISTBAND

留め部分。

重厚なバックルに負けない獄厚レザー。

その二つをつなぐ部分はあくまでシンプルに作り上げていく。


留める糸も強度を保ちながら最小限にとどめる。





















次回 ご期待ください。

 


sgfm501 WORKERS WAISTBAND.


バックルはsgfm007  CRAZZYHORSE WAISTBANDから継続。

何度も失敗を繰り返して完成した経緯はsgfm007のブログカテゴリーを御覧ください。


ロストワックス製法により、通常では出せないエッジを出したこのバックル。

私の中では未だに古くならない完成されたデザインだ。

皆さんはいかがだろうか?

真鍮製。




















そして、革とのマッチング。







重厚なバックルと存在感のある革がお互いにぶつかりあい、調和している。

次回ご期待ください。

 



皮から革へのなめし方法、革のスペックの一部まで紹介しました。



革のスペックを整理してご紹介します。


原革は南米産のステアハイド。

ステアハイドといえば、珍しくも無い牛革でもっともポピュラーに使われる革である。
生後3ヶ月から6ヶ月の間に去勢され生後2年以上経過した革。

南米産も牛革が仕入れやすく、大きく、厚みのあることから選択。


ここまでは、ごく普通の革である。



その南米産のステアハイドをまず原皮の段階で選択。

厚み、キメの緻密さ、表面の表情…
つまりは、最小限のなめし作業でも、十分な存在感を放つかどうか?
にて選別される。


そして、タンナー独自のピットなめしをした後、
革職人と私が実際に現場で見て、さらに使える革をチョイスする。

これによって、革の種類自体は珍しいものではないが
選別されたふるいにかけられた小数精鋭とも呼べる革だけが残る。

どの革も個性があり、一般的なメーカーでは使うことが出来ない。


馬パネルレザーより希少性は無い。
しかし、しっかりとした目を通すことによってクオリティは格段に上がる。







そして、使う部分は、ベンス(背中部分)を縦に使う。
一番革として安定した部分である。
そのベンスの内、厚みがしっかりとある部分、傷等の無い部分のみで、型入れをしていく。

よって、上記の大きさであっても、時には数本しか取れない場合もある。






表面はピットなめしならではの、原皮に近い表面感。








背面も削いでいないため、荒々しい。
これをトコノールで手作業で磨きをかけていく。






ぎゅっと詰まった緻密な側面。


6.5mm程度を下限にベルトを作っていく。
平均7.5mm程度の厚み。
厚い部分では9mmにも達する。




緻密なベンスレザー独特の硬さがある。



パネルレザーより希少性は無いが
革のクオリティとしては遜色の無い理想のレザーが完成した。





これにより、ベルトを作っていく。


次回ご期待ください。










 


sgfm501 WORKERS WAISTBAND


「ピット製法」は、濃度の薄いタンニン槽から段階を経て濃度の高い槽へと漬け込んでいく。
手間も時間もかかる上に広大な敷地を要するため、国内では数少ない製法となってきた。

負担をかけずに自然になめされる。

芯までタンニンの成分が芯等するため、型くずれしにくい堅牢な革に。


なにより皮の特性を色濃く残す。

もちろん、革の個性を引き出すこの加工方法にはそれに耐えうる革で無ければならない。

職人が皮を確認し、この加工に耐えうる皮だけを選定していく。

タンナーの職人さん曰く

「今回の革のように独特な匂いはタンニン、魚脂、微生物などの条件によりタンナーそれぞれの匂いや質感になる。」

とのこと。


この強烈な匂い。

しかし、このタンナーでしか出せない匂い。





ここまでは紹介した。




使い込み、オイルを入れるうちに消えていく匂いではあるが

好き嫌いの分かれる匂い。



しかし、このタンナーしか出せない匂い。



私自身は嫌いな匂いではないが、この匂いを嫌いという人はいるだろう。





革には問題ないが、この匂いをどうすべきか考えているところに

アトリエにきてくれたSHI氏。




SHI氏に聞いてみる。

「この匂いどうですかね…僕は嫌いじゃないんですが…」



SHI氏

「強烈な匂いですけど、めちゃくちゃ好きな匂いですね
この匂いで、このベルトを身に着けたいと思いましたよ」


革好きにはこの匂いはたまらないはずである。

そして、SGFのベルトであるならこのくらいクセのある匂いのほうがあっているだろう。





この匂いを生かすことにした。




この匂い。

ぜひアトリエで体感してください!


きっと革好きはこの匂いにまずやられるはずである。





 

倉敷で非常にお世話になったNA氏よりリペアが届きました。


時には励ましてくれ、時にはアドバイスをくれたり
本当にお世話になったNA氏。


ありがたいです。


sgf002とsgf006.

細身にこだわるNA氏ならではのチョイス。







リペアが届いて、そのデニムの成長をみるだけで
一日楽しい気分になる。


気合いれてリペアします!

 



それまでは、タンナーですでになめされ「皮から革になった」ものからさがしていた。

そこを一歩踏み込み
「皮の段階に極力近いもの」から選び、革として野生の質感が残っている仕上げにしていく。


そうすると自然に皮から革にしていく方法は決まってくる。

(タンナーの特性上、言えることと言えないことがあるので詳しくは言うことはできないですが)



もちろんタンニンなめし。

通常はドラムを使用して半強制的にタンニンを叩き込む。

それがこれ。






しかし、
皮の特性を色濃く残すのならば、ピット漬けする必要がある。


それがこれ。





こちらを採用。


「ピット製法」は、濃度の薄いタンニン槽から段階を経て濃度の高い槽へと漬け込んでいく。
手間も時間もかかる上に広大な敷地を要するため、国内では数少ない製法となってきた。

負担をかけずに自然になめされる。

芯までタンニンの成分が芯等するため、型くずれしにくい堅牢な革に。


なにより皮の特性を色濃く残す。

もちろん、革の個性を引き出すこの加工方法にはそれに耐えうる革で無ければならない。

職人が皮を確認し、この加工に耐えうる皮だけを選定していく。

タンナーの職人さん曰く

「今回の革のように独特な匂いはタンニン、魚脂、微生物などの条件によりタンナーそれぞれの匂いや質感になる。」

とのこと。


この強烈な匂い。

しかし、このタンナーでしか出せない匂い。

好き嫌いは分かれるかも…

と思いながらもこの革にどんどん惹かれていった。


そして、通常革はアイロンを当てられ、均一な厚み、表面にしていくのだが
その工程をカット。

表面、厚みを均一にするということは、量産品として加工するということ。

それをカットすることは、
デニムでいうところのシュリンクスキュー加工をしないということ。

つまり、キバタを使うことと類似する。

さらに生地とは違い、始めの段階で革自身で個性がある。


量産とは程遠い、個性のある革と言える。


厚みも十分。(次回、紹介します。)















出来上がった革はパーフェクト。


sgfm007で使用した極厚パネルレザーに比べれば希少性は無い。

しかし、私の理想に近い厚く緻密で重厚で表情豊かな革。

一生使い続けたい一目ぼれに近い革が出来上がった。


次回、匂いをどうしていくのかを検討していく。