2009/02

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sgfm006 saddleride buckleless belt

最後にまとめてディティールを紹介。


その前にまず金属の話をしなければならない。

金属と思い浮かべると金、プラチナ、銀、銅、鉄、アルミニウム…
いろんな金属が出てくる。

基本的には希少性によって価値が決められもちろん金が価格的には高い。

だが、個人的な感情にはなるが
希少性等を取っ払ったときになにがかっこいいかで判断した場合、
鉄が圧倒的にかっこいいと思っている。
重々しい鉛色が腐食していく姿は相当にかっこいい。
ただ、身に着けるものとなれば別だ。

身に着けるものと限定すれば
銀、銅が好みだ。
特に銅と亜鉛の合金である真鍮。

銀のつややかな鏡面が使い込むうちに肌になじむように黒くくすんでいく。
真鍮の深みのあるゴールドが褪せて深みが出てくる。
身に着けていくほどに変化していく。
デニムやレザーのエイジングに通じるものがある。

常に輝き続けるプラチナや金は、そういうのが好みの方々に任せておけばいい。



今回使うのは真鍮。

金がその合金配分率によって
ホワイトゴールド、ピンクゴールド、レッドゴールド、ブラックゴールド…
があるように、あまり知られていないが真鍮にもその合金配分率によっていくつかの呼び名がある。

銅に対する亜鉛の割合が少ないほど赤みが強くなる。
亜鉛の割合が増えるほど赤みが消え白くなっていく。

銅に対する亜鉛が40%程度の状態が金に近い色味で一番強度がある。
亜鉛量が減るにつれて
イエローブラス、ゴールドブラスといわれるようになる。


実際比べてみるとその高級感の違いにびっくりする。
やはり、40%亜鉛の真鍮が美しい。


そこでギボシ。



もちろん40%亜鉛の真鍮である。

そして真鍮の塊からギボシを作り出していく削りだしである。
形成品ではないので重さと重厚感がある。


そして
Dカン。



こちらは40%亜鉛の真鍮にニッケルメッキしたものを
再度バーナー加工を行いニッケル層を薄くしたもの。

こちらは残念ながらキャスト品ではあるがDカンの形状を考えたらやむをえない。
真鍮の塊からDカンを削りだすことになればどれだけ無駄な金属クズがでることだろうか?


バーナー加工を行った意味は
ニッケルメッキの光沢感を抑えると同時に
ニッケル層を薄くことによって着用によって削られる部分から覗く真鍮とのコントラスト出しやすくする為。
いい具合に光沢感も残りよい仕上がりだ。

一つ一つに対して作業していくので
色味にばらつきはでているがハンドメイドならではのディティールではないだろうか?



今回はナチュラルとブラウンの2色展開の為、革質の状態をみて一番マッチするDカンを一つ一つ選んでいく。



そして、糸。



もちろん麻糸。
でしっかりと縫いつけ。
ブラウンに関して革色に合わせて糸を染めてくれている。
GERUZ鈴木氏のこだわりが感じられる。



前回のハンドメイドならではのディティールの際載せたらよかったのだが忘れたので最後に。


ナチュラルカーブベルト。



人間の体は男女かかわらずヒップからウエストにむけてくびれている。

ベルトを付けているとストレートのベルトでもカーブしてくる。
ただこの場合、まっすぐなものが曲がっていくのだからもちろん革に良くない。

そこで始めからカーブ形状にしている。
もちろん裁断の技術も、革の効率も悪いから、安価なベルトはストレートベルトである。


今回はトピックがばらばらで申し訳なかったですが
駆け足で紹介しました。








先日、
「落ち込むことないでしょ?」
と無神経な他人の発言。

「めちゃくちゃ落ち込みますよ!」
ととっさに言ってみたけど
よくよく考えると落ち込んでも引きずることは無い。


朝から気分がのらない一日は
朝から爆音で聴いてると午後からは復活。

単純ですがそんな感じ。


ブログの容量と著作権やらの関係であまり載せれないみたいなので
You Tubeで探してみました。

日本人編。
結局10年以上好きなものばかり。
ずっと好きな歌はマニアックな方向から結局ベタに戻っていく。
好きなものはあんまり変わらない。
みなさん良く知っていると思うのでレアな映像も集めてみました。

eastern youth

sion

the mad capsule markets

the blue hearts

blanky jet city

rc succession



sgf004 saddleride boots leather edition穿き込み報告。


INA氏からリペア依頼が届きましたが
こちらもオーナーの革好きが感じられる仕上がりでしたのでご紹介。



まずフロント部分。
コントラストはまだまだこれからだが
じっくり丁寧に穿いて頂いているのがわかる。





バックから。
珍しく膝裏ヒゲがあまり出ていない。
ややオーバーサイズで穿いているのかも。
これも着用者のオリジナル。




ここからはレザー好きが垣間見れる。


まず、状態の良いレザーポケット。
強度のあるカンガルー革にしたのは正解だった。

リペアの際にオイルサービス。
革の光沢がよみがえる。





オーナー自らリペアしたレザーリペア。




商品販売時についていたレザーギャランティーウエスでリペアをしてくれたそう。

オーナーいわく
これからは「レザーオンリーでリペアしていきたい」とのこと。
次見る時が楽しみだ。



ファスナー部分にもレザー紐が。

ちょっと寂しかったので
リペアの際にもう一本レザー紐をプラスしておきました。




そして裾。
当初のオーダーから特別仕様の裾ぐるり一周レザー補強のINA氏。

裾だけにダメージもありましたがそれはそれでかっこいい。




これからもじっくりと穿きこんでほしい一本でした。





sgfm006 saddleride buckleless belt


職人によるハンドメイドだからこそ出来るディティールを紹介。



まず、留め穴である。




ハンドメイドならでは、真ん中の穴は着用者のサイズにあわせて
一つ一つ丁寧に開けていく。

通常はS、M、Lというようなサイズが決まっており、ベルトの長さも均一。
それでは味気ない。


その左右に、予備として二つの穴。

合計で3つの穴。
着用者の体形の変化を考えて、デザインを損なわない最大限の数である。

ホールが5つも開いているようなベルトではせっかくの革の良さが引き立たない。


体形の変わらない自信のある方はぜひ1ホールに挑戦してほしい。

一番ベルトの革質が際立つし、
ベルトに自分だけしか合わない穴が1つだけ開いているのはなんだか特別感がある。


1ホール?or3ホール?



穴の形状も一番脱着による損傷の少ない形状である。











そして、剣先。
こちらも穴とのバランスにあわせて長さを調節。
剣先のバランスが一番いいバランスで裁断を行う。



剣先カットももちろんハンドメイド。
一つ一つ微妙に違うし、
GERUZ鈴木氏のアイテムに共通していえることだが
鈴木氏独特の妙な色気が感じられる。



もう少しご紹介したい内容があるのでしばらくお待ちください。
次回ご期待ください。







sgfm006 saddleride buckleless belt


「デザインをそぎ落とす」工程で生まれた留めパーツ側の革処理。


表の銀面とは対照的なディティールを目指した。

銀面ではカンパーニャレザーのツヤのある緻密さと後加工による荒々しさを表現した。

裏ではレザー本来の荒々しさ。
自然の中で生きる動物の野生から生まれる良い意味での野蛮さに敬意を称して。

そして生まれたのがこのディティール。

「エッジカットライン」



ナチュラルバージョン。



ブラウンバージョン。




切れ味の悪い狩猟民族のナイフで破き切ったような処理。

実は銀面以上に手の込んだ処理をしている。



ズームアップ。




カンパーニャレザーの下には
台座に立体感を持たせるために入れた鹿革がチラリ。
そして控えめにSGFの刻印。

SGF101saddleridebootsの3枚重ねラベルを連想させる。


個人的には一番気に入っているディティールが完成した。


いよいよもう少しで予約開始いたします。
次回をご期待ください。





東京唯一の渓谷が近所にあると聞いて行ってみることに。


東京アトリエから徒歩わずか5分。
多摩川に流れ込む小川沿いが渓谷になっていて
自然遊歩道になっているそうだ。


聞いた話によると
「東京とは思い得ないせせらぎが気持ちいい」とのこと。


だた行く時間を間違えました。
夕方6時過ぎ。
もう真っ暗でちょい不気味。
人もまったくいない状態。




さらに奥に進むともっと不気味。


途中に横穴式古墳があったり
滝の落ちる神社等があったのだが
変なものが写りそうで写真は断念。



昼間行けば結構よさそうです。

今度はぜひ昼間に行って来ます。



sgfm006 saddleride buckleless belt

前述したが
「SGFのボトムの存在感を生かそう。
そのためには、上質だが主張しすぎない素材、ディティールは必須だ。
シンプルだからこそ、今までに無い留め方も考えなければ…」
のコンセプトの元、製作をスタート。


SGF独自のフロント留め構造が必要だ。

GERUZ鈴木氏と話し合いながらいろいろなアイデアを出していく。


いくつかアイデアを出していくが
「使いやすさ」と「強度」を考えるとどうしても通常のバックルベルトを超えることが出来ない。
特に、「永く使い続けてほしい」という基準をクリアできない。



お互い行き詰る中、ひとつのベルトに目が留まる。


それは、鈴木氏が金属アレルギーの方に作ったという金属のないベルト。
見た瞬間、なにかが繋がった。


そこから発展させたのがこの構造である。




シンプルにDカンとギボシからなるこの構造。

Dカンとギボシによってバックルの役割を果たしている。
通常のバックルベルトの構造上の無駄な部分をそぎ落としている。

バックルベルトの欠点として、留め部分でレザーを曲げなければならず、その部分に負荷がかかる点がある。
その欠点を解消した構造である。

サンプルの試着試験を行っているが、非常に使いやすいし、レザーへの負荷も少ない。
これなら問題なさそうだ。



細部をみてみよう。



Dカンとギボシを付けるステッチも最小限に抑えた。
ベルトの構造上、一般的に縦方向に負荷がかかりやすい。
よってステッチは縦に入れる。

革職人でもそこらへんがわかっていない人も多く、横にステッチを入れてしまう人も多い。
ベルトを買う際には気をつけてもらいたいところだ。
こういう細かいところの差は他のアイテムにも現れてくる。


その縦ステッチも最小限に抑えた。
とにかくこの良質な革を傷つけたくはない。

(パーツの詳細に関しては後日紹介)


横からみてみる。



裏面の構造は後日紹介するが
ベルト本体の折り返しの中にもう一枚レザーが挟まっているのがわかるだろうか?


強度が強くしなやかな鹿革をもう一枚挟むことによって
バックルレスフロントという、一見物足りなく感じてしまうフロント部分に立体感を持たせていると同時に、金属部分によってレザーが傷つくのを防いでいる。

そしてデザイン的にも効果があるのだが、裏面の紹介のときにまとめて紹介します。


実際に付けるとこんな感じ。





SGFのボトムとマッチ。
レザーの質感が前面に出ていて満足の出来だ。

単品でみるよりコーディネートの中で生きてくるアイテムだ。

そして、作ってからの発見であったが
ナチュラルはSGF401ヘビーワークトラウザーのキャメルに一番しっくりとくる。



バックルレスフロント構造だからこんな付け方も。
剣先の跳ね具合が気に入っている。





ブラウンは
SGF101 サドルライドブーツがしっくりくる。



ジーンズの成長と共にベルトもより濃く馴染んでいくだろう。




特に、サイズの小さいジーンズを穿かれている方には
フロント部分の左右のループの幅が狭いので大きなバックルが邪魔になる。
そんな方にはバックルレスフロントはちょうど良い存在感になるだろう。


SGF独自のバックルレスフロント構造が決まった。
(もし過去にあったらごめんなさい)


次回ご期待ください。




渋谷まで出ることがない日。

近所の多摩川へ。


東京と思えないのんびりとした空気が流れていて気持ちいい。


人の多い昼間より夕方くらいのほうが良い。


環八から200Mも離れると結構自然が多い。


暇な日はもう少し探索してみようと思う。


sgf401 heavy work trousers.


非常に縫製が困難なため、予約状況により半年待ちに近い状態でしたが

縫製工場UNION5様の協力により多少納期が早くなりそうです。


お待ちくださっているご購入者の皆様、ご迷惑をお掛けしていますが
もうしばらくお待ちください。







下記のようないきさつで生まれた缶パッケージ。


「アルミ缶にジーンズを入れてそのままお客さんに渡す。
(通信販売のお客様には缶のまま発送)

アメリカのジェネラルストアから発見されるデッドストックのスープ缶のイメージ。

SGFのジーンズも、「そんな風に何十年後かに発見されて、発見者が蓋を開けるとジーンズだった!!」的なサプライズを期待して。。。

穿き倒して、それを直し、穿き続け、アルミ缶の中に入れ、知人に譲る。
また、その知人が穿き倒して、別の知人に譲る。
そんな繫がりも大事にしたい。


そんな気持ちから一風変わった缶によるパッケージが生まれました。」


リペアの際、入れて送ってくださる方もいて嬉しい限り。



上の写真は
新しいシリーズを生産をするたびに1本ジーンズをストックしている一番最初のもの。


ディスプレイしていたせいもあり、損傷はそんなに無いが
それでもいい具合に光沢がなくなってきた。

中のジーンズをしっかりと守ってくれる。

みなさんの缶はどんな感じでしょうか?