2018/04

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SGF LEATHER PRODUCTS


まず第一弾はベルト製作から入ることになった。


一つの理由は
構造がシンプルゆえに革質の差が前面に出るアイテムであること。
レザーアイテム第一弾として上質な革を使い続ける意思表示をしたい。


もう一つの理由は
かつては尾錠やサスペンダーで対応してきた時代もあったが
ジーンズを穿くにあたって不可欠なアイテムであるということ。


特にローライズタイトフィットを信条とするSGFのボトムにとって
トップスからちらりと覗くレザーベルトは必須である。




「レザーベルトを作る」

そう考えて真っ先に2つのアイデアが浮かんできた。



1つは
「SGFのボトムの存在感を生かそう。
そのためには、上質だが主張しすぎない素材、ディティールは必須だ。
シンプルだからこそ、今までに無い留め方も考えなければ…」


もう1つは
「SGFのボトムの存在感に真っ向からぶつかる、ボトムに負けない存在感。
まるで、saddle ride bootsそのままのような…
そのためには、荒々しい素材感、無骨なディティールが大事。
ディティールとしては王道。
だが、全体としてとにかく今まで見たこともないものにしたい。」


どちらか一方に絞ろうか…
だが、どちらの方向でも良いものが出来そうだ。
なら、とりあえず二つの方向で作ってみよう。
もし、二つとも満足のいくものが出来れば出せばいいし、二つとも気に入らなければ出さなければいい。


「良いものが出来れば出す。」というシンプルな気持ちで、今回のレザーベルト製作は始まった。



次回をご期待ください。






前回、GERUZ鈴木氏に出会うことができた。

今回はもう一人のレザー職人を紹介したい。

鈴木氏曰く
「本業はレザー職人なのだが、彫銀、スタッズもこなす」
という。
その正確さは、鈴木氏も舌を巻くほどだという。


DEE犬飼氏である。

(後述するのだが
まずはレザーベルトを作ることになり、
バックルのキャスト、スタッズ等をしていただくことになった。)

鈴木氏と似たようないかつい風貌を想像していたのだが、
実際会ってみるとパッと見は非常に好青年な感じ。
(私の完全な僻み根性なのだが、なんとなく好青年には抵抗を感じてしまう。)

でも、話してみて惹きつけられた。

話し方は非常に柔らかいのだが、芯にあるモノ作りに対する気持ちは相当に熱い。
物腰は柔らかいのだが、しっかりと芯が通っている。
「男は黙ってやるべきことをやる」
そんな言葉がぴったりの犬飼氏。

一緒に仕事をさせていただくのがすごく楽しみになった。
(そして、その後、氏の仕事に対する正確さに何度も助けられることになる)


氏の作品はGERUZにて見ることができる。
氏の作品のなかでもスタッズベルトを見ていただきたい。
相当のクオリティーである。



次回はついにモノ作りに入っていく。
ご期待ください。




クラッシュジャパン赤星氏の紹介で前述のGERUZ鈴木氏と会わせていただくことになった。


もちろん期待は大きかったが、いくつかの不安もあった。


まず、
職人である鈴木氏が仕事を引き受けてくれるかどうか?
もちろん赤星氏の紹介だから無下にはされないと思うのだがポリシーから反することはしてもらえるはずはない。
ショップ&アトリエを構え、ファンも多い氏である。
やってもらえる物理的時間の問題もある。
素直な気持ちを伝えるしかない。



次に、
条件を満たすレザーが見つかるかどうか?
妥協した革を使うくらいならアイテムをリリースしないほうがましだ。
デニムに負けないクオリティーでなければレザーを扱う意味がない。
これだけはどうしても譲れない。




,亡悗靴

氏曰く「今までこういう形の仕事はしたことが無い。
今までひとつずつ丁寧に作り上げ、使う人の顔の見える商売をしてきた…。」


「ただ、SGFのモノ作りの中での仕事ならば協力させてもらう。何か面白いものが生まれるかもしれない。」

うれしい限りである。
SGFのモノ作りを認めてくれた上で、仕事をしていただけるというのだ。



△亡悗靴
今まで、この部分で何人かのレザー職人とはうまくいかなかった。
ただどうしてもここは妥協できない。

革を見せてもらう。
出し惜しみ無く次から次へといろんな革が出てくる。

特に馬革の質、バリエーションの豊富さは今までにない経験だ。
それもそのはず、
氏は、日本で唯一のコードバンを扱うタンナーから直接仕入れているのだ。

私の要望を言ってみる。

「こんなのはどうだろうか?こっちのほうがいいかもしれない」
真剣に良いものを作ろうという熱意が伝わってくる。

打算や計算のないクリエーション。

本物のレザー職人である。
職人としての技術、レザーに対するバックボーン、モノ作りへの熱意、すべてにおいて納得のいく人だ。

氏曰く
「(こだわる)という言葉は好きではない。
モノを作る際に、今使っているものより良いものが見つかったら当然良いほうを使うだけだ。
それをこだわっているというのは間違っている。
より良いものを使うことはモノを創る上で当然のことだ。」



後述するが、結果、満足のいく革が見つかった。
なによりモノ作りの温度が高い。

後述するアイテム群の革質の良さをぜひ経験してほしい。



氏は「大人の不良」という言葉が一番しっくりとくる。
芯の通った眼光鋭い大人の部分といい意味での少年ぽさが、いい意味で入り混じっている人だ。
最近は打ち合わせで毎週伺うのだが会えば会うほどかっこいい人である。


最高のレザー職人に出会えたことに感謝。


次回は、もう一人のレザー職人を紹介します。



前回、クラッシュジャパン赤星氏がきっかけで、レザー職人を紹介していただけることになった。



倉敷水島でGERUZというレザーショップ&アトリエを構えるレザー職人 鈴木氏である。
GERUZ ホームページはこちら。
http://www17.ocn.ne.jp/~geruz/


倉敷という土地は狭いので、紹介していただくまでに何度かお会いしていたし、SGFアトリエに来るお客さんの中にも鈴木氏の作ったアイテムを身に着けていて鈴木氏にもアイテムにも面識はあったのだがいろんな方の話を総合すると
「職人気質でめちゃくちゃ怖くてかっこいい人」とのこと。


かなりびびりながら、そんな人だからこそ満足いくものができるのではないかという期待感を持ちながら、話を聞いてもらうことになった。


氏と会った話をする前に、皮革業界の壁について話さなければならない。


皮革業界は扱う素材が特殊ゆえに、よくいえば職人気質、悪くいえば非常に閉鎖的な業界である。

皮を革に変えていくタンナーがあり、
それを卸す中間業者があり、
最終的にレザー製品を作る段階では、いくつもの業者を通して作ることになる。

タンナーが川上で末端業者が川下とするなら、どれだけ川上に近い位置でコネクションを作り、良い革を作ってもらえるかが良い革を手に入れる唯一の方法である。


まず、タンナー。

鈴木氏の一言がすべてを物語っている。
「機会があればタンナーに顔を出し、10年かかってやっと満足のいく革を譲ってもらえるようになった。」

私自身は体験したことがないので何とも言えないのだが、氏の話を聞くだけでその苦労はうかがいしれた。


そして、それを卸している革屋や、レザー職人。

彼らからしたら「良い革をどれだけ手に入れることができるか」が、職人としての生命線である。

鈴木氏と出会うまで何度も経験したのだが、レザー職人と話していてもなかなか良い革は出てこない。
自分の生命線である上質の革を譲るということは、自分自身のクオリィを下げることにもつながるという理由もあるだろうし、レザー職人の中にも、直接タンナーと組んでやっている人は少なく、レザー職人という職業を生業にしていながら、満足にレザーを扱えていない場合もある。

確かに、私もジーンズを作る上でとっておきの縫製工場、加工業者、二次加工業者はよほど仲の良い人にしか教えることはできない。
なぜなら、それらの業者がとにかく貴重な技術を持っていて、それがSGFにしかできないクオリティーを生み出すからである。

一度二度会った人間に協力してくれるほど甘くはない。



上質な革を扱い、その革を提供してくれ、なおかつレザー職人としての一流実力を兼ね揃えている人に出会える確率はとてつもなく少ない。

それらをすべて持っていたのが鈴木氏であった。
本当に感謝しても感謝しきれない出会いだった。


今回は長くなりすぎたので一区切り。

次回は、GERUZ鈴木氏との出会いについて書きたいと思う。





SGF LEATHER PRODUCTS

大げさに書いたが「SGFでレザーアイテムを製作していきます。」ということ。

デニムとレザー。
「デニムが好きな人はレザーが好き。レザーが好きな人はデニムが好き。」というくらい共通項が多い素材である。


まず、素材だけを言うならばどちらの素材も使ううちに経年変化していく。
その経年変化には使った本人の個性が表れていく。
そして、必ずといっていいほど使い込むほどかっこよくなる。

デニムの色落ちを何時間見ても飽きない人は、ブラックレザージャケットの光沢と着用シワが混じった表情やヌメから変化した飴色の光沢感も何時間見ても飽きない。


個人的な意見だが
デニムといえばアメリカ。
レザーといってもやはりアメリカ。

かつてのアメリカに対する想いもやはり共通項。


古代より使われてきた皮革。
やがて、インディアンやエスキモーといった自然に近い民族によって熟成されていく。
やがて、ウエスタンの必須アイテムとなり、1940年代、その理にかなったレザーアイテム、特にレザージャケットはポリスマンへと引き継がれていく。
そして、レザーの質、製品の質共に黄金期を迎える。
その後のカラフルなレーサータイプのものが出て、大量生産による粗悪品の流通により、市場的な価値を失っていく。

レザージャケットでいえば
ハーレー
ブコ
ラングリッツ
レザートグス
ベック
ショット
バンソン
ベイツ
etc

一時代を築いたブランドは数多くあるが、実際には40、50年代の無名のレザージャケットこそ上質な革を使ったものが多い。
そんなアンダーグラウンドな感じも、レザーという素材に魅力を与えている。

今では、40年代、50年代のレザージャケットを実際に観ることはなかなかできない。
ジーンズ同様、出回る数に限りがあるから結局は小さなパイをみんなで奪い合うこととなる。
私自身も、ショップでわずかに置かれているヴィンテージジャケットや、MYFREEDAMN!(田中凛太郎)とか資料を観て、「かっこいいな〜」と思うことしかできない。


一方で、90年代から始まるマルジェラ、カルペディエムに代表されるレザーの新しい使い方(今となっては新しくはないが)も個人的には好きだ。

レザーを上質な素材としてとらえ、クチュール的な方法で衣服にしていく。


そんな私がレザーアイテムを作っていきます。

話が長くなりましたが、とにかく、SGF LEATHER PRODUCTSスタートいたします。


今回は、本当に「出会い」よって導かれたプロダクツになりました。
まずは、ほんの触りから。


遡ること一年前、
「レザーアイテムを作りたい」という気持ちはあったものの、皮革業界の壁(後述します)によってどうしても満足のいくアイテムができない。
いくつかのレザー職人と取り組んでみるが妥協だらけの商品しか作れなかった。


そんなある日、
クラッシュジャパン編集長赤星さんから

「レザーベルトが欲しいから作ってくれないか?知り合いにレザー職人がいるから一緒にどう?」

赤星さんからしたら何気ない一言だったとは思うのだが、私からしたら鶴の一声。

ただ、今までレザーの質に納得できる革を譲ってくれる職人はいなかった。
ただ、赤星さんに今まで紹介してもらった人はみんな凄い人ばかりだ。


そんな期待と不安の入り混じった気持ちで、まずはやってみようと思い立った。


次回はレザー職人をご紹介いたします。